超音波加工機の仕組みと構成要素

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Q1. 超音波加工機が材料を加工する基本的な仕組み(原理)は何ですか?

日本電子工業の超音波加工機は、「超音波砥粒加工」の原理に基づいて硬脆材料を加工します。

この仕組みは、高周波振動と砥粒の衝撃作用を組み合わせたものです。

まず、発振器から供給された16kHz〜25kHzの高周波電気エネルギーが振動子によって同じ周波数の機械的振動に変換されます。

この振動はホーンを通じて工具先端に伝わり、数十ミクロン(往復)の振幅を持つ縦振動として拡大されます。

工具と加工物の間に、ダイヤモンドやボロンカーバイトなどの硬粒子を水や油に混ぜた懸濁液(スラリー)を供給します。

振動する工具が砥粒に衝突すると、砥粒は加工物の表面を微細に叩きつけ(ハンマー作用)、この衝撃により材料表面にマイクロクラック(微細なひび割れ)が発生します。

この破壊作用の繰り返しによって、工具の形状が加工物にわずかずつ破砕されながら彫り込まれていきます。

Q2. 日本電子工業の超音波加工機の主要な構成要素と、それぞれの役割は何ですか?

日本電子工業の超音波加工機は、従来の工作機械の構造(X, Y, Z軸)に、超音波加工に必要な特殊な部品が組み込まれています。

主要な構成要素とその役割は以下の通りです:

  1. 発振器(Oscillator):16〜25kHzの高周波電気エネルギーを生成し、振動子に供給します。
  2. 振動子(Transducer):電気エネルギーを同じ周波数の機械的振動に変換します。磁歪振動子の冷却には、オプションで冷却水循環装置が用いられることがあります。
  3. ホーン(Horn):振動子の振動振幅をさらに拡大・整合させ、工具に伝達します。ホーンには工具がハンダ(接合用)とフラックスを用いて接着されます。
  4. 工具(Tool):ホーンの先端に取り付けられ、加工形状(円、角、異形など)に対応した断面形状を持ち、被加工物を直接破砕する役割を果たします。工具は摩耗するため消耗品として扱われます。
  5. 砥粒(Slurry):SiC(シリコンカーバイト)やB4C(ボロンカーバイト)などの硬粒子を液体に混ぜたもので、加工の媒体として、工具の衝撃を被加工物に伝える役割を担います。

Q3. 加工効率を高めるために組み込まれている特殊な機構はありますか?

加工効率、特に深穴加工の能率を向上させるために、自動型機種には自動揺動装置が搭載されています。

この装置は、超音波加工の速度を判断し、ホーン工具を一定時間ごとに上下に揺動させます。

これにより、加工面への新鮮な砥粒(スラリー)の供給が促進され、加工能率が向上します。

また、自動型機種では深さ定寸装置も備えられており、加工物の出し入れ以外の工程を自動的に行うことが可能です。

超音波加工機の仕組みは、まるでミニチュアの削岩機を想像するとわかりやすいかもしれません。

非常に速い速度(超音波振動)で、硬い破砕剤(砥粒)を絶えず叩きつけ、硬い材料を少しずつ削り取っていくのです。

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